田舎に生きるふつうのおばさん2

北海道の田舎で農業を営むおばさんです

遺書

お盆に実家に帰り 妹一家と何人かの親戚と 宴会
 
夜になって宴もお開き 妹一家とみー家だけが残り
 
毎年8月15日夜の 恒例行事が仏壇の前で 始まる
 
仏壇に上がった たくさんのお供え物を ひとつひとつ開けて
 
妹と 母と みーで 分ける
 
デラックスな桃が一番のお楽しみ
 
大方 分けたところで母が ちょっと言っておきたいことがある と話し出した
 
「この前ね ベ○コ(葬儀場)の会員になったの 
 
だから かあさんの葬式はそこを利用してね」 
 
みー 驚きもせず うんうんと聞く
 
「じゃあ お寺でしないで そっちでやるかい?」
 
「死んじゃったら 何もわからないから どっちでもいいよ 
 
あんたたちの好きなようにして」
 
「べ○コ の方が便利だよねぇ~」 と妹
 
「喪主はみーのとーさんにやってもらいたい」
 
「ハイハイわかった 頼んでおくよ でも ウチが先かもしれないしねぇ~」
 
[そうだよね 今のお年寄りは元気な人多いからね 
 
かあさんもあと20年くらいは大丈夫じゃないの?」と妹が言って三人で笑う
 
それから母は
 
「そのうち ちゃんと遺書も書いて置くからね」と言う
 
 
 
かあさん それを言うなら 遺言 でしょ!?