ババちゃんの家へと続く道 まだまだ周りは雪の中
77年 生きてるババちゃんは 83年 生きたじじを送り
今は 25年生きてるモモと暮らしています
モモにはこだわりがあって 寝るときはこの椅子じゃないとダメなのです
何年か前 椅子に上がるのも大変になってきたので 椅子の脚を短く切りました
それでも上がるのが大変そうなので 床に置くふかふかベッドを買いました
でもやっぱりモモは頑張って椅子に上がって寝るのです
ババちゃんは じじが元気でいるときから 一人になったらここから出ていく
と言っていました
でも今は モモがいるので そのあいだはここにいるつもりです
私にはモモが
私も頑張るからあんたも頑張りなさい
と
ババちゃんに言っているように思えるのです
今
モモはババちゃんのために
ババちゃんはモモのために
生きてるのかな なんて思いました
キリスト教では法事というものはありません
でもババちゃんは
ひとつの区切りとして皆さんに集まってもらって
お食事をしてもらおうと考えています
私が行くたびに 仕出し屋さんのパンフレットを出してきて
これにしようかそれにしようか・・・
と悩んでいました
先週行ったときには やっと
ここの料理にしようと思うんだ
と言いました
今日行ったときに
あんたにまだ料理のパンフレット見せてなかったよね
と言いました
来るたび見てますが・・・
あ そうだったか これは見てないべさ
と
今日は引き出物のパンフレットを出してきました
穴があくほど何度も見ているのでしょうね
出しては広げ また畳んで封筒に入れて
折り皺が白く かすれていました
何度見ても決められず
今週娘を呼んで相談すると言っていました
百箇日のお食事会が終わったら
今度は
一周忌の料理をどうしようかと
考え続けながら この家で暮らすのでしょうね
帰り道 隣の町では うっすらと緑が芽生えていました
我が沢は まだまだ白く覆われています
それでも春が来てるんだよと 精一杯今年も咲いてくれました
春が来て夏が来て・・・
人生も
冬のあとにはまた春が 巡ってくるといいのにね