田舎に生きるふつうのおばさん2

北海道の田舎で農業を営むおばさんです

ちょっと古い話  夫婦ってなーに?

10年とちょっと昔 私は甲状腺の手術をしました
腫瘍が見つかったのです 
良性か悪性かは切って検査してみないと判らない と言われ
大きな腫瘍があった甲状腺の左半分を取ってしまう という手術を受けました
手術に不安もなく 術後も順調で 間もなく退院 というある日
夫が病院に呼ばれ 二人で先生の話を聞きました

結果は悪性でした は~ こんなに簡単にガンの告知ってするのね~
と 私は真っ白になった頭の中で 思っていました

それからまた 残っていた右半分の甲状腺を取り除く手術を受けました

あのとき 私は果てしなく深く深く絶望の闇の中に
落ち込んでいったのです
不安で不安で眠れない日々の中で 夫はいつもいつも力強く
「大丈夫だから 絶対大丈夫だから」と言い続けてくれました
深い闇の底にいる私に手をさしのべて 上へ上へと引き上げてくれました

退院した次の朝 私が味噌汁の準備に 大根をトントンと切っていました

夫が新聞を読みながら「あぁ いい音だね 」と言いました
あの朝のことは一生忘れない出来事です
その頃はなんの疑いもなく 一生添い遂げるのだと思っていました
お互い なくてはならない 空気のような存在でした


それから10余年  今も空気のような存在の間柄に変わりはないと
思っていますが  同じ空気でも  あって当たり前 居て当たり前
の空気に変化したような気がします

当たり前のものに対しては いちいち感謝の気持ちも湧きません(お互いに)

淡々と 夫婦というより 家族という中の一つのパーツとしての役割を
果たしているだけのような今の感じ 充実感がないな~

こーんな変なこと考えているのは私だけかな~?