7年前の春のことです
私達 趣味の農産加工のグループが いよいよ起業家することになり
緑の侍デザイナーと 打ち合わせをしていたときのことです
商品のイメージキャラクターを どんなふうにしましょうか? と問われ
誰かが言いました
「昔ながらのやり方で作っているものが多いので
おばあちゃんの顔でいいんじゃないですか」
皆がその意見に賛成し
「では次回の打ち合わせまでに 原案を描いてきます」
と その時は解散
次の集まりの時 緑の侍さん 絵を携えてやって参りました
その絵が 皆の前で披露されると そこには ひっつめ髪に鼻眼鏡
明らかに おばあちゃん の絵
前回の打ち合わせに沿った 順当な絵でした
すんなり決まるかと思いきや
「あまりにも年寄り過ぎるでしょ この絵は」
(この前 お婆ちゃんの顔にするって決まったしょ~)
「私ら これほど婆さんじゃないよね」
(別に あなたがモデルってワケじゃないし~)
「もう少し若い婆さんの絵は描けないのかい?」
(プロにそこまで言うか???)
と さんざんな反応でした
緑の侍デザイナーさんは言います
「うんと若いとか 子供とか お婆ちゃん というのはキャラクターとして成立しますが
ここは はじめに決めた お婆ちゃんの絵が 私も良いと思います
これに動きを加えると お婆ちゃんが生き生きしてきます これじゃダメですか?」
う~~~ん イメージが悪いわ!
こんな年寄りが作ってると思われちゃ 売れない
強く抵抗したのは 明らかにお婆ちゃんな会員・・・
いくら説得しても 意外に抵抗が強いのでした
そこで侍さんは 妥協案を出してくれました
「では 昔ながらの作り方の お味噌と漬け物には お婆ちゃんをキャラクターに
お総菜とかおやつには元気に食べる男の子 ジャムには女の子で考えましょう
いわゆる 兵村村(へいそんむら)の一つの家族です」
と新たな物語がそこで出来たのです
そのあとの打ち合わせで 男の子の絵と 赤毛のアンのような女の子の絵が
追加され 商品の顔が出来上がりました
最後に 緑の侍さんが言いました
「みなさん一人一人に 私から名刺を作ってプレゼントしましょう
名刺に載せるキャラクターは 全員同じものに統一しましょう どれがいいですか?」
「決まってるでしょ~~~その三つ編みの女の子がいいわあ~~」
賛成~賛成~賛成~
厚かましいよねぇ~
そんなワケで 我ら兵村味工房 70歳の会員も80歳の会員も
みんな ニコニコ 可愛い名刺を持っています