田舎に生きるふつうのおばさん2

北海道の田舎で農業を営むおばさんです

いずみ その8

夜明けが早くなりましたね
 
節電を心がけて 朝も早めに電気を消すように心がけています
 
今朝は 居間の電気を消したら ちょうどとーさんが新聞を読んでいました
 
ギロッと睨むので「暗い?」と聞くと「暗い!」と言うのでまた点けました
 
私が新聞を読んでいても とーさんは お構いなしに 電気を消しますよ
 
私が「暗い!」と言っても 「見えるべ! 充分明るい!」と言って消されます
 
今朝の新聞のいずみ 見ました? 
 
近所に住む友達 えみちゃんの文章が載っていました 
 
私たちは 一生かけてもこういう夫婦にはなれないんだろうなあ・・・
 
あ 今ね 新聞週間だそうですよ
 
平成4年5月12日掲載
 
夫の権威と新聞
 
朝一番に新聞を読めるようになったのは ここ数年のことだ
 
それ以前は 新聞は郵便物と一緒に届いた
 
お昼休みに読めればよい方で 遅い日には午後三時過ぎに届いたこともあった
 
今は 家から少し離れた新聞受けまで配ってくださる方がいる
 
朝六時に新聞が読めるのは とても有り難い
 
夫は 取ってきた新聞をバサッと広げ まずはチラシから始まって 昨日の夕刊 今日の朝刊と
 
順に目を通していく それもゆっくりと
 
朝食の支度の合間に 夫の読む順番を狂わせて先に読むと 彼は不機嫌になる
 
大抵は足で押さえて 見せてはくれないが・・・
 
新聞を取りに行ったものが先に読む という暗黙のルールが 我が家では なんとなく出来上がっている
 
そのルールを私が時々破る 今朝もそうして怒らせた
 
子供の頃 父よりも先に新聞を広げると祖母に叱られた 父が留守の日でも同じだった
 
ある日「新聞は早く読んでこそ価値がある」と私は祖母に逆らって帯封を解いた
 
すると祖母は 私が読み終えた新聞を元通りキチンとたたんで また帯封をした 父のために
 
明治生まれの祖母は「父」とか「男」とかを とても重んじる人だった
 
祖母にとって 一番に新聞を読む ということは権威の象徴の一つだったのかもしれない
 
今や家庭の中で 権威がどんどん失われつつあるお父さん
 
せめて新聞くらいは一番に読ませてあげよう と思う今朝の出来事だった
 
 
 
今朝のえみちゃんの作品
 
大切なもの
 
3月始めに雪に滑って転び右足の膝を打ちました
 
ふと3年前のことを思い出しました
 
やはり転んで 同じ膝を痛め ギブスで固められたのです
 
腫れと痛みで寝られないでいると 夫がいい方法があると言いました
 
なんとギブスの上から 手を当て始めたのです
 
昔から「手当て」といって 手からは気のパワーがでているので 効くはずだといいます
 
私は思わず「えーっ」と叫んでしまいました
 
夫はどちらかというと 理詰め思考で 目に見えない 気なんていうものを信じるとは思えなかったのです
 
毎日手を当ててくれましたが 夫の言うピリピリ感も 熱さも伝わりません
 
ところが5日目 突然膝がぽ~っと温かさに包み込まれたのです
 
「あったかい!」私の言葉に夫は「やっと通じたね」とうれしそうでした
 
3週間といわれたのが2週間で治ってしまいました
 
「見えるものも大切だけど 見えないものの中に本当の大切なものがたくさんあるよ」と夫は話してくれました
 
今回 痛む膝小僧をなぜながらはっとしました
 
あの時 毎日休まずに手を当ててrくれた夫の心があったのに 
 
私の「見えない大切なもの」は「本当に気の力ってあるんだ」という思いだけでした
 
さりげない行動と優しさでいつも私を包んでくれる夫ですが 仕事から帰ったら言おうと思います
 
3年もたってのありがとうを
 
きっと苦笑するだろうな