今日は 母の付き添いで 病院へ行って来ました
母は急に筋力が弱り 病院内では車いすで移動しました
大きな病院は 外来の受付にたどり着くまでも大変です
母は今回 入院を覚悟して
前もって髪も短く切り もう白髪染めもやめたので頭は真っ白です
そんな母が
待合いの廊下で 車いすに座ったまま 呼ばれるのを待っていました
そこへ もう一人 車いすに乗ったお婆さんが通ります
はいごめんなさいね 通してくださいね おとうさんごめんなさいね
といいながら母の横を通っていきます
狭いので 車いす同志がぶつかりました
すると
あら おとうさんごめんなさい ぶつけてしまって
と あまりにおとうさんおとうさん 言うので 私が
お母さんですけどね
といったら
あら ごめんなさいね~目が悪くて~
と更にごめんなさいを繰り返していました
たしかに母は年をとって白髪染めもやめた今
兄と並ぶと見分けがつかなくなりました
母は次に血液検査に行きました
順番を待つ間 前の人をなんとなく見ていると
車いすの背もたれから頭が出るかでないかの小さな子が
採血台のところで待っていました
そばには若いママが付き添っています
その子は真っ白い可愛い毛糸の帽子をかぶっていました
そばには若いママが付き添っています
その子は真っ白い可愛い毛糸の帽子をかぶっていました
看護婦さんに話しかけられても
その子は じっとおりこうさんにしています
私は母に言いました
あの子偉いね~ あんなに小さいのに泣きもしないよ
といったら
アレは子供じゃないでしょ
と 母
看護婦さんに促されて出した腕はシワシワでした
おばあちゃんだったんだなぁ~
筋力が弱った母ですが 目は私より良いのです
先生が母を診て ひとり暮らしは大変だろうと
母は 検査のあいだ入院することになりました
病室へ案内されて ベッドで いろいろ説明を受けていました
私との関係を聞かれ 私の連絡先を聞かれました
私が
山口百恵です 電話番号は・・・ と言ってると 隣のベッドから
ももえちゃん! ももえちゃんでしょ!元気だった?
と 声がかかりました
え?誰???
と 目が悪い私は そばまで行ってじっと顔を見たけどわかりません
なにさ~忘れたんかい? 淳子だよ 淳子!
どこの淳子さん?
いやだ~ 札幌のさ!
イヤだね~ももえちゃん私のことわからないってかい?
ええ~?淳子さんって知り合いはいるけど
札幌の淳子さんは わからないわ~
何言ってるの~~いやだね~
と私が怒られているところへ 淳子さん担当の看護婦さんが来て
淳子さん その人はどこの百恵さんなの? と聞きます
親戚のさ~ 今日はみんな集まるんでしょ
と・・・ここでようやく私は気付きます
この方 入院しているあいだに認知症の症状が出ちゃったんですね
いや~私が知り合いの顔忘れたかと思った
次に淳子さんに会うのが楽しみだな
今度は誰と間違えられるかな