田舎に生きるふつうのおばさん2

北海道の田舎で農業を営むおばさんです

ひどい娘

ずっと雨が降らず 

ソバの種まき作業が順調に進んでいます

雨が降らないと休みはありません


この日、とーさんが会議に行かなければならないと

午後に 種まきが休みになりました

私は しばらく行っていない実家の母のことが気になっていたので

母の顔を見に行くことにしました

我が家の夕食を準備するついでに母にも4~5品 

簡単なおかずをタッパーに詰めました

私は来月に入って早々研修旅行があるので

その前に行っておきたかったのです

あちこち寄って用を足していたら 夕方になり

これから行くけど 何かほしいものないかい?

と電話したら

こんな時間から来るの? 何の用事?

と驚く母

ほんとはもっと早く行くつもりだったのに 用事足してて遅くなっちゃった

二人分のお寿司を買って 

母のために作ったおかずを二人で食べる

うんうん今日も食欲旺盛 これが母の元気の源

旅行に行くならお小遣いあげよう

いやいや~ いいから~ 小遣いもらいに来たみたいでしょ

たいして入ってないから とっておきな

そお?では遠慮無く貰います
 

母は それから 

デイサービスで作ったという手芸品を ジャラジャラと出して披露する


以前から壁掛けなど作って 

いらないかい? と私にくれようとするので

今までは頑なに断ってきた

だってそうでしょ 

かわいい孫の作品なら喜んで飾るけどね~


それがこの日の作品は 本に挟む栞だったの

ちょうど旅行に本を持っていこうと思っていたから

貰う貰う!と言ったら 全部やる と言うので

三つ貰った

母はそれから嬉しそうに これもあげるよ と

手作りの根付けも出してきた

ここはもう断れず

それも二つ三つもらった

たわいない話をしながら食事もすみ

タッパーも片付けて

前におかず持ってきたときのタッパーもあるわ

と タッパーがいっぱい


私は実家に行って車から降りるとき バッグは車に置いておく

携帯電話だけを持って家に入る

実家に忘れ物をするとまた取りに行くのが大変だからだ

だからこの日も 帰るときは

貰ったお小遣いの封筒を脇に挟んで

7~8個のタッパーを落とさないように抱えて

車に乗った

あ~なんてひどい娘だろうか

帰ってきたら栞も根付けも1個もないのだった

母があんなに嬉しそうだったのに

すっかり忘れてきたのだ

母よ

こんな娘で本当にごめん