田舎に生きるふつうのおばさん2

北海道の田舎で農業を営むおばさんです

FFJの歌 北海道新聞北極星2019/7/15掲載

 「みのる稲穂に富士と鳩」と始まる日本学校農業クラブ連盟(FFJ)の

がNHKの朝ドラで流れた。

懐かしさがこみ上げ、私も一緒に歌った。

この歌は農業高校に籍を置いた者ならみな知っている。

そこには「農業クラブ」という生徒会と双璧をなす組織があり、

行事のたびにこの歌を歌ったものです。
 
 私が高校生だったのは遠い昔の話ですが、

今でも歌詞がすらすらと口をついて出てきます。

同級生の夫も声を合わせて歌います。

それをあきれた顔で「よく覚えてるね」と言う息子も

同じ高校の同窓生です。

 母校は旭川農業高。あと数年で創立百周年を迎えます。

思えば私は五十周年の年に在学していたのでした。

 私たちの学年は昨年、還暦を記念して同期会を催しました。

卒業以来初めて会う人もいて、

そんなはずはないのに「全然変わってないね」と言い合って、

昔の呼び名で語るうちに、

本当にあの頃に戻る魔法にかかり、

くすぐったいような心地よい時間を過ごしました。

 朝ドラのナレーション風に現役の高校生に伝えます。

 ああ若者よ、農業高校の授業は命の授業だ、

これからの人生の礎になる。

友情を育め、それが一生の宝になる。

自信を持って胸を張り、未来へと進めよ。