田舎に生きるふつうのおばさん2

北海道の田舎で農業を営むおばさんです

いずみ その6

私が初めてぺーパンという地名を聞いたのは 小学生の頃でした
 
同級生が「ぺーパンのおばあちゃん」というようなタイトルの作文を書いたのです
 
私は すごいなぁ~ と思いました 
 
友達のおばあちゃんは外国に住んでるんだぁ~ と思ったものです 
 
日本の地名をカタカナで表すなど 思いもしなかったのです
 
そして今 自分が今このぺーパンに暮らしているなんて 人生は面白い
 
 
 
平成3年11月30日掲載
 
ぺーパンの子供たち
 
休日の午後 息子のクラスメイトが遊びに来た
 
小学校を中心にあっちに4キロこっちに6キロと離れたところに家がある子供達
 
それぞれお母さんの車でやってきた
 
おまけに娘の友達もやってきて皆で10人 ワア賑やか!
 
こんなにそろうのも珍しく 子供たちも楽ししそう
 
1~2年生の女の子たちは戸を閉めて隣の部屋 
 
寒いだろうと戸を開けても いつの間にかそーっと閉められる
 
5~6年生の男の子たちはテレビゲームを中心に茶の間に陣取る
 
私は居場所をなくしてウロウロ
 
6年生にもなると 声変わりの始まった子もいて 
 
保育所の頃から知っているおばさんとしては ドキッ!
 
スッと立った子の大きさに驚く
 
「ムムッおばさんを抜いたね!」
 
もう  大きくなったね なんていう言葉も似合わなくなってしまったか・・・
 
でも ままごと男の子版 というような遊びをしている子もいて 笑わせてくれる
 
6人の男子が一つの家に集まると ちょっとした迫力だ
 
ここに女子3人が加わると この子たちのクラス全員がそろう
 
大きな教室の中では 寂しい人数だが ぺーパン地区の貴重な子供たちである
 
この子たちが成人を迎えるとき ちょうど21世紀の幕が開く
 
それぞれがどんな道に進んでいくのか
 
その時ここに残っている子はいるのだろうか?
 
ただ この子供たちが どこへ飛んでいこうと
 
戻ってきたときにはいつでも
 
羽を休める場所がここにあることを 知っていてほしいと思う