田舎に生きるふつうのおばさん2

北海道の田舎で農業を営むおばさんです

家系図作りませんか?

ジジとババは二人暮らしです
 
その日はたまたま娘が里帰りをして 家には3人おりました
 
そこへ とても感じのいい男の人がやってきて アーじゃコーじゃ世間話を致します
 
ところでかあさん どこの出身さ? と彼が訊きます
 
ババは 隣町の山田の出だぁ~ と答えます
 
山田ったら何かい? 加藤さんちの辺りかい?
 
おお おお よく知っとるねぇ あんた
 
はいはい 先日お邪魔してきたもんで・・・ あの辺は静岡から来た人が多いねえ
 
ああそうよ オラもそうだ~
 
そうですかぁ いや~実は私 家系図を作る仕事してるんです 加藤さんのも作らせてもらいました~  かあさんも あの人たちと一緒に北海道に渡って来たんかい?
 
そうだそうだ~~
 
そこで娘が口を挟む  かあさん ウチの家系図も作ってもらえば~ 私も興味あるし~ 少しお金出してあげるよ~
 
と娘は母に五千円を渡しました
 
それは話が早い と そこからは世間話が調査の質問に変わりました
 
2時間ほどお話をして帰り際 手付け金をいくらか頂きたい と彼は爽やかに言う
 
ハイハイいくらかね 
 
では 三分の一の二万五千円で・・・残りは出来上がってからということで・・・
 
と帰っていったとさ
 
 
 
いいカモにされましたね・・・4代前だか5代前だかまで調べるとか・・・
 
まあそれが 出来上がってくれば 詐欺にはならないのでしょうかね?
 
ババも娘が一緒だったので安心していたようですがね・・・
 
どうなんでしょう?
 
 
 
どこかのとーさんも昔 小さな小学校のPTA会長をしていた頃
 
この辺りの名士の方々のことを 一冊にまとめた紳士録を作りたいのですが
あなたのことも載せさせて頂けますか? 
 
と来た人の話に乗り 経歴などお話しして 最後に
 
もしよろしければ 特別価格で一冊いかがですか? と言われたのです
 
それは一冊4万円でした 名士ですからね 買わないわけがありません
 
名士は 断るなんてケチなことは しませんって
 
それはそれは立派な表紙で 中身といえば
 
おだてられてその気になって 4万円払った名士たちが 
 
ズラズラと載っていたのでありました